理学療法士

仕事内容について

理学療法士の仕事は、先天的なものや事故などによって身体に機能障害を持っている人に対して、医師の指示のもと、身体の機能回復を図るためにリハビリテーションを行うことです。

医師や作業療法士、看護師と共にチームを組み、患者さんの状況に応じて、協力し合いながらリハビリをすすめます。

◇運動療法：歩行や起立の訓練を通して、筋肉を鍛え機能回復を図る。
◇電気療法：筋肉に微量の電流を流し、刺激を与え機能回復を図る。
◇マッサージ療法：マッサージによって機能回復を図る。

患者さんとの信頼関係

リハビリでは、患者さんと一緒になって機能回復を目指します。
そのため、患者さんとの信頼関係を築くためのコミュニケーション能力は何よりも重要で、人当たりが良くない人には向いていない職業です。
信頼関係が強いほどリハビリに対する意欲も高まり、その後の回復具合も良好になるそうです。

理学療法士の喜びと苦労

患者さんと一緒にリハビリを行い、少しづつでも回復の兆しが見えた時には理学療法士としての最大の喜びを感じるそうです。
逆に、一生懸命にリハビリをしていても成果が全く出ない時には何ともならない気持ちになることも。
人間の身体は足し算のように「これをやれば、必ずこうなる」というものではありません。
患者さんにとって何が最善なのか？を日々、追求していくことになります。

理学療法士の勤務状況と就職先

理学療法士の代表的な勤務先は病院やリハビリテーションセンター、老人保健施設、障害者施設、スポーツ医学関係など。

理学療法士は医療系の職業ですが、基本的に夜勤は無く、一般のサラリーマンのように日勤になります。
病院勤務の場合は週休2日制で土日休みが多い。
その他では勤務先により異なります。

理学療法士になるには

国が指定する理学療法士の養成校を修了（見込み）し、理学療法士国家試験に合格すれば、理学療法士になることができます。
【理学療法士養成校一覧】
◇大学
◇短大
◇専門学校

理学療法士国家試験の合格率は80％～90％とかなり高く、十分に対策していれば問題の無い試験です。

第44回（2009年度）　合格率：90.9％
第43回（2008年度）　合格率：86.6％
第42回（2007年度）　合格率：93.2％

理学療法士国家試験の受験資格について

受験資格には以下の3つがありますが、ほとんどの人は国が指定した理学療法士養成課程のある大学や短大、専門学校を卒業する事で取得する。
（3年以上の修学年数）

【受験資格】

1.大学に入学することができる者で、文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣が指定した学校又は厚生労働大臣が指定した理学療法士養成施設において、3年以上理学療法士として必要な知識及び技能を修得した者。
受験年3月31日までに修業。又は卒業する見込みの者を含む。

2.外国の理学療法に関する学校若しくは養成施設を卒業し、又は外国で理学療法士の免許に相当する免許を得た者で、厚生労働大臣が1に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認定した者。

3.法の施行の際（昭和40年8月28日）現に文部大臣又は厚生大臣が指定した学校又は施設において、理学療法士となるのに必要な知識及び技能を修業中の者であって、法施行後に当該学校又は施設を卒業した者。

理学療法士の就職状況

理学療法士の就職状況は良好のため、資格が取得できれば就職に困ることはありません。

収入について

理学療法士の平均年収は約394万円。
※平成24年賃金構造基本統計調査
収入に関しては世間一般よりも若干低い水準で推移しています。