作業療法士

仕事内容について

作業療法士は心身に障害を持つ患者さんが、心身の機能回復や社会生活に復帰するための能力の回復を図れるように、主に「作業療法」という手法を用いてリハビリテーションを行います。

作業メニューとしては様々なものがあります。
◇手工芸
◇絵画
◇陶芸
◇園芸
◇編物
◇将棋・トランプなどのゲーム
◇ダンスなど

患者さんの趣味や趣向を把握し、 楽しくリハビリができるように、工夫を凝らしてリハビリメニューを考えます。
子供の場合には折り紙や塗り絵をしたり、お年寄りの場合には編物をしたりと、年齢や状況に応じて、患者さんにあったリハビリを行います。

作業療法士に求められるもの

患者さんの状態を把握しながら、一緒になってリハビリを行うため、患者さんとのコミュニケーション能力は何よりも重要です。
信頼関係が強いほど機能回復に対する意欲の向上が強くなり、状態の経過が良好になる事が多いそうです。

作業療法士の勤務先について

作業療法士の代表的な勤務先には、以下のものがあります。
福祉・医療系全般にわたって活躍の場があります。

・病院のリハビリテーション科（約6割）
・介護福祉施設
・リハビリテーションセンター
・老人介護施設
・養護学校
・精神薄弱者施設

作業療法士の勤務状況

作業療法士は基本的に夜勤はありません。
一般のサラリーマンのように日勤になります。
病院勤務の場合は週休2日制で土日休みが多い。
病院以外では勤務先によって異なります。

作業療法士になるには

作業療法士には、国が指定する作業療法士の養成校（大学・短大・専門学校）を修了（見込み）し、作業療法士国家試験に合格すればなることができます。
【作業療法士養成校】

作業療法士国家試験の合格率は高く、しっかりと対策していれば合格はしやすい試験です。

【作業療法士国家試験の合格率】
2008年度　73.6％
2007年度　85.8％
2006年度　91.6％

作業療法士国家試験の受験資格について

受験資格には以下の3つがありますが、ほとんどの人は国が指定した作業療法士養成課程のある大学や短大、専門学校を卒業する事で取得する。（
3年以上の修学年数）

【受験資格】
1.大学に入学することができる者で、文部科学大臣が指定した学校又は厚生労働大臣が指定した作業療法士養成施設において、3年以上、作業療法士として必要な知識及び技能を修得した者（又は卒業する見込みの者を含む。）

2.外国の作業療法に関する学校若しくは養成施設を卒業し、又は外国で作業療法士の免許に相当する免許を得た者で、厚生労働大臣が前記に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認定した者

3.法の施行の際（昭和40年8月28日）現に文部大臣又は厚生大臣が指定した学校又は施設において、作業療法士となるのに必要な知識及び技能を修業中の者であって、法施行後に当該学校又は施設を卒業した者

作業療法士の就職状況

作業療法士に対する需要は多く、就職率はほぼ100％に近いと言われています。

収入について

作業療法士の平均年収は約394万円。
※平成24年賃金構造基本統計調査
収入に関しては世間一般よりも若干低い水準で推移しています。