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宇宙飛行士

なるには難易度 数年に1度しか募集されず、募集人員は3人程度。
倍率は100倍以上で合格者は医者や有名大学卒業者など優秀な人間ばかり。
相当優秀で相当な適性がないとなれない職業。
年齢制限 宇宙飛行士の募集要項に明確な制限はされていない。
学歴 自然科学系の大学卒業が必須。
(医学部・理学部・工学部・農学部・歯学部・薬学部など)
収入状況 30歳の時点で月給30万円程度。
広大な宇宙で仕事をする職業の割には意外と低い。
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職業データ

宇宙飛行士とは

2010年現在、宇宙飛行士は8人。 ()内は前職。

・1992年 毛利衛 北海道大学理学部卒(大学助教授)
・1994年 向井千秋 慶応義塾大学医学部卒(医師)
・1996年 若田光一 九州大学工学部卒(航空会社技術者)
・1997年 土井隆雄 東京大学工学部卒(NASA研究員)
・2005年 野口聡一 東京大学工学部卒(宇宙関連会社員)
・2008年 星出彰彦 慶應義塾大学理工学部卒(JAXA職員)
・未定 古川聡 東京大学医学部卒(医師)
・2010年 山崎直子 東京大学工学部卒(JAXA職員)

宇宙には約750人が飛び立っていますが、その内約100人が女性です。

【関連リンク】 宇宙航空研究開発機構

宇宙飛行士の職業体験談

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宇宙飛行士の仕事内容

仕事内容について

宇宙飛行士の仕事はスペースシャトルの運用から、国際宇宙ステーションの組み立て、地球と宇宙での違いを調べる様々な実験、研究などさまざまなものがあります。
船外に出て作業を行うこともあり、危険が伴うことも。

2008年に募集された宇宙飛行士に求められる搭乗業務
1.ロシア宇宙船ソユーズなどの有人輸送機への搭乗と最長6ヶ月間程度のISSへの搭乗
2.ISS及び「きぼう」本体の操作・保全 ・ ISS及び「きぼう」を利用した様々な実験と研究
3.ISS及び「きぼう」のロボットアームを用いた実験操作や試料の交換、ISS及び「きぼう」の修理
4.ISS及び「きぼう」船外で宇宙服を着た組立や保全作業(船外で活動する際に着用する宇宙服 サイズの制約から、船外活動を担当できる宇宙飛行士には体格の条件がある。)

宇宙飛行士のなり方・仕事のつき方

理系の大学を卒業
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自然科学系の仕事を3年以上
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宇宙飛行士採用試験を受験
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採用
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NASAなどで訓練
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宇宙飛行士
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訓練を経て宇宙へ

宇宙飛行士になるには

宇宙飛行士になるには、まずはJAXA(宇宙航空研究開発機構)の宇宙飛行士の募集に応募し、採用される必要があります。
宇宙飛行士の募集は不定期となっていて、毎年、募集が行なわれているわけではありません。
2008年には1998年以来10年ぶりに募集が行われました。
選考は、書類審査や英語検定、筆記試験、医学検査、面接などで選考されます。
ちなみに倍率は100倍以上で、1998年度の募集時には採用3人に対し、864人の応募、2008年度は最大3人の採用に対して、963人の応募がありました。

採用後は、NASAで宇宙飛行士としての訓練(2年程度)を経て、宇宙飛行士に認定されます。

宇宙飛行士になったとしても、全員が宇宙にいけるわけではありません。
訓練の中で船外活動の技量やロボットアームの操作能力などが考慮され、最終的に宇宙に行く人は、NASAの幹部によって決められます。
宇宙ではほとんどの作業が、チームでの活動になるため、協調性も選考の重要な要素の一つ。
宇宙飛行士同士の評判も参考にされるため、コミュニケーション能力は何よりも重要な要素といえるでしょう。

宇宙飛行士は優秀な大学を出ていないとなれない?

理系大学卒業者であり、英語が堪能で自然科学系の研究・開発の仕事に携わった経験が3年以上あれば、宇宙飛行士採用試験に応募することができます。
宇宙飛行士というと特別優秀なエリートにしかなれないと想像してしまいがちですが、門戸自体は大きく開放されています。
しかし、歴代の宇宙飛行士の学歴をみてみると、優秀大学出身者が居並ぶ結果となっていて、宇宙飛行士になりたいのであれば、若いうちからしっかりと勉強をしておく必要がありそうです。
虫歯があると宇宙飛行士になれない?との噂がありますが、しっかりと治療してあれば問題はありません。

宇宙飛行士の募集要項

平成20年度宇宙飛行士候補者募集要項 宇宙航空研究開発機構HPより
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(1)日本国籍を有すること。

(2)大学(自然科学系※ )卒業以上であること。
※)理学部、工学部、医学部、歯学部、薬学部、農学部等

(3)自然科学系分野における研究、設計、開発、製造、運用等に3年以上の実務経験(平成20年6月 20日現在)を有すること。 (なお、修士号取得者は1年、博士号取得者は3年の実務経験とみなします。)

(4)宇宙飛行士としての訓練活動、幅広い分野の宇宙飛行活動等に円滑かつ柔軟に対応できる能力 (科学知識、技術等)を有すること。

(5)訓練時に必要な泳力(水着及び着衣で 75m: 25m x 3回 を泳げること。また、10分間立ち泳ぎが 可能であること。)を有すること。

(6)国際的な宇宙飛行士チームの一員として訓練を行い、円滑な意思の疎通が図れる英語能力を有 すること。

(7)宇宙飛行士としての訓練活動、長期宇宙滞在等に適応することのできる以下の項目を含む医学 的、心理学的特性を有すること。

①医学的特性
身長:158cm以上190cm以下 (注:宇宙服を着用して船外活動を行うには、約65cm以上が必要です。)
体重:50kg~95kg
血圧:最高血圧140mmHg以下かつ最低血圧90mmHg以下

視力:両眼とも矯正視力1.0以上
(注:裸眼視力の条件はありませんが屈折度等の基準があります。屈折度:+5.50~-5.50ジオ プトリ以内、乱視度数:3.00ジオプトリまで、左右の屈折度の差:2.50ジオプトリまで。また、平成20年6月20日時点で、PRK手術・LASIK手術の後、1年間以上を経過して恒久的な副作用 がない場合には医学基準を満足します。それぞれ医学検査時に評価します。)

色覚:正常
聴力:正常

②心理学的特性
協調性、適応性、情緒安定性、意志力等国際的なチームの一員として長期間の宇宙飛行士 業務に従事できる心理学的特性を有すること。

(8)日本人の宇宙飛行士としてふさわしい教養等(美しい日本語、日本文化や国際社会・異文化等へ の造詣、自己の経験を活き活きと伝える豊かな表現力、人文科学分野の教養等)を有すること。

(9)10年以上宇宙航空研究開発機構に勤務が可能であり、かつ、長期間にわたり海外での勤務が可 能であること。

(10)米国勤務当初に必要な国際免許の取得のため、日本の普通自動車免許を採用時までに取得可 能なこと。 (11)所属機関(又は、それに代わる機関)の推薦が得られること。

などの資質が要求されます。

「自然科学系」というのは、理工学部・工学部・歯学部・医学部・薬学部・農学部・衛生学部・栄養学部など、広く理科系の学部を指しますが、どこの大学のどの学部で何を専攻するのがよい、ということは全くありません。

何かひとつ、自分はこれが専門だ、といえるものをもっていて、なおかつ他の分野にも柔軟に対応できることが必要なのです。

また、学生の皆さんに対しては将来宇宙飛行士になるために、スポーツを行って丈夫な身体を作ったり、理科や数学などの基礎的な勉強をしっかりやっておくことが大切です。

なお、英語は国際語として必須ですので、英会話を勉強することも大切です。その他、何か自分の得意な専門分野を持つのも良いことです。そこから宇宙飛行士への道が開ける可能性もあります。
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宇宙飛行士に求められる資質 宇宙航空研究開発機構HPより。
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○確かな専門性と多分野への適応性
国際宇宙ステーション(ISS)に搭乗する宇宙飛行士の任務としてISS/きぼうシステムの運用と各種実験の実施があります。
このため、運用に必要なエンジニアリング、あるいは実験に必要なサイエンスのどちらかの専門知識が必要です。例えば、「特定の科学分野の研究に従事しているが、機械いじりが好きで車の整備や修理も自分でやってしまう」というような方、あるいは「工学系の研究・開発・運用に従事したことがあり、科学的な研究・実験等にも興味がある」方といった例があります。

○宇宙での長期滞在への適応能力、チームワーク
ISSには各国の宇宙飛行士が搭乗すること、最長6ヶ月程度の長期滞在になります。
このため、チームの一員として共同作業を遂行できる能力や協調性、異なる文化・価値観に対する敬意、優れたコミュニケーション能力に加えて、長期間宇宙に滞在できる医学的な適合性、精神的肉体的ストレス環境下での適切な判断力と行動力も求められます。

○ISSは幅広い活躍の舞台
将来宇宙滞在が一般化する時代に向け、ISSでは科学/技術分野のみならず、人文科学・芸術といった創造性が求められる活動への期待感が高まり、軌道上の活動や経験について地上の様々な人々に語りかけることが必要となります。
また、有人宇宙活動を推進していくにあたり、その普及啓発活動にも参加することとなるため、このような活動に対応できる素養が望まれます。
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宇宙飛行士の年収・収入・給料は?

収入について

宇宙飛行士の待遇は大学卒30歳で月給30万円、35歳で月給36万円程度。
飛行士に認定後は3割、フライトが決まると7割増額になります。
フライトをした年度で年収1000万円程度だといわれ、フライトから帰ってくれば、3割の上乗せ給料に戻ります。

難関の試験、特別な訓練を乗り越えた宇宙飛行士のイメージからすれば、もっと高額の収入だとしても不思議ではありませんが、収入的には一般の人とそこまでの大差はありません。
しかし、 宇宙への憧れを求めて、宇宙飛行士になりたいと考える人は多いようです。

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