なるには難易度 | 受験者約1000人に対して、最終合格者は20人。 倍率50倍と難易度はかなり高く、簡単になれる職業ではない。 ※平成22年度。 |
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年齢制限 | 満16歳以上の者。 年齢の上限はない。 合格者の平均年齢は23歳。 |
学歴 | 中学卒業以上。 |
収入状況 | オートレーサーの平均年収は1400万円。 高収入が期待できる。 |
オートレーサーとは
オートレーサーとは公営競技のひとつであるオートレースを行う選手のこと。
選手養成所に入所し、国家資格を取得した者のみ、なることができる職業。
・オートレーサーとして活躍している選手は全国に約500人。
・オートレーサーの使用するバイクにはメーターやブレーキがありません。
・元SMAPの森且行選手もオートレーサーとして活躍されています。
オートレーサーの仕事内容
オートレーサーは全国に6つあるオートレース場でレースに出場し、着順を競い合います。
アスファルトで舗装された、一周500メートルのコースを6周~10周します。
マシン同士が接近した状態でハイスピードの中で行われるオートレーサーの使用するバイクには、急ブレーキなどでの事故を防ぐためにブレーキつけられていません。
※その代わりにエンジンブレーキが強烈に効く仕様になっています。
また、コーナーでの傾斜時に安定するようにハンドルが左右対称でなかったりと、かなり特殊なバイクを使用します。
バイクの調整は選手自身が行い、その技量もまたオートレーサーとしての重要な能力のひとつ。
オートレーサーと事故
レースでは直線で最高速度が150㎞も出るため、かなりの危険が伴います。
練習中やレース中に死亡事故が起こることも珍しいことではありません。
2012年には44年ぶりに誕生した女子選手である坂井宏朱選手が練習中に転倒し殉職されるという残念な出来事も起きています。
それほど過酷な職業なのです。
クラス分けについて
選手は前期・後期(半年ごと)の成績によってS級からB級まで3段階に序列化されています。
当然ながら、下位クラスのB級よりも上位クラスのS級の方が収入状況が良くなります。
◇S級:上位96名
◇A級:S級を除く、上位224名
◇B級:それ以降
オートレーサーの選手生命
オートレーサーはプロスポーツの中では選手生命の長い職業です。
選手の中には50代や60代になっても未だ現役で走り続けている選手もいます。
16歳以上になる。
選手候補生選抜試験を受験・合格
(原則として2年に1回)
選手養成所(茨城県下妻市)で9ヶ月間学習します。
修了
オートレーサー
オートレーサーになるには
オートレーサーになるには、まず2次まである選抜試験に合格し、選手養成所に入所しなければなりません。
【受験資格】
①~⑨全てにあてはまる方。
①満16歳以上の者。
②中学校卒業以上の学力を有する者。
③運転免許証(原付以上) を有する者。
④体重60㎏以下の者。(特例は65㎏)
⑤両眼とも裸眼視力0.6以上で、色神異常でない者。
⑥成年被後見人又は被保佐人でない者。
⑦公営競技関係法規の規定に違反して、罰金以上の刑に処せられた者でない者。
⑧禁固以上の刑に処せられた者でない者。
⑨小型自動車競走選手であって、登録を消除された者でない者。
【第1次試験】
①適性検査(性格・心理・運動機能)
【第2次試験(1次試験合格者が対象)】
①面接
②身体精密検査(脳波・心電図・視力等)
③体力検査
④技能検査
⑤人格・素行検査
選手養成所の入所試験の倍率は約15倍~約40倍。
年度によって差はありますが、かなりの難関試験といえるでしょう。
以前は、年齢制限(上限)や性別による制限がありましたが、今ではそれらが撤廃され、女性でも、誰でもオートレーサーになれる可能性が生まれました。
試験合格後は、全寮制の養成所で競争車についての知識や技能を学びます。
基礎体力トレーニングに励み、実践レースなどを経験することによって、オートレーサーとしての基礎能力を養成します。
そして、選手養成所での9ヶ月の訓練を修了した後、選手資格検定に合格すれば、オートレーサーとして活躍することができます。
※オートレーサーは全国に6ヶ所あるオートレース場いずれかに所属します。
【オートレーサー選手候補生の試験の倍率】
◇第31期(平成22年)
第1次試験 受験者:986名 合格者:66名 倍率:14.9倍
第2次・第3次試験 合格者:20名 第1次試験からの倍率:49.3倍
平均年齢:23.0歳
最年長:33歳 最年少:18歳
※女性のオートレーサー候補生が2名誕生しました。
【関連リンク】
・オートレーサー
収入について
オートレーサーの平均年収は約1400万円。
オートレーサーはレースでの賞金が主な収入源となります。
一番低い一般競争の1着で約8万円、一番賞金の高いSG競走で1500万~3200万もの賞金が貰えます。
年間の獲得賞金金額はトップクラスで1億円以上、下位クラスの選手でも数百万円。
バイクの費用は自身が負担
収入だけに注目すればかなりの高収入といえますが、マシンの費用は選手の持ち出しとなるため、賞金すべてが純粋な収入となるわけではありません。
マシン1台に100万円以上、タイヤ一本数千円、フォーク約10万円~、など、どのパーツも高額なものばかり。
トップレーサーになると、マシンに対するこだわりも高まり、1台に500万円以上を投資する人もいるそうです。
反面、成績の芳しくない(収入状況が良くない)選手の中にはオートレースだけでは十分な収入が得られないため、副業をしながらオートレーサーとして頑張っている人もいます。
トップアスリートには多くのお金が集まり、そうでないものには厳しい現実が待っているのはどのプロスポーツにも言えることですが、オートレーサーの世界も例外ではないようです。
-更新13-02-01 -チェック16-01-01